ダイヤモンドプリンセス号の悲劇 岩田健太郎医師の告発 学術界に訴える「日本を変えて」

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ダイヤモンドプリンス号では19日から下船が開始されて、
乗客の皆さんが次々と船を後にされた。
やっと解放された乗客の皆さんはやっと安堵されたことと事と思います。

岩田医師による船内の告発

しかし、その前日に感染症の専門医である岩田健太郎医師が
DMAT(災害派遣医療チーム)のメンバーとして乗船され、
船内の様子を専門家としての目線で語りYouTubeに投稿された。

あくまで個人の見解と前置きしたうえで
『アフリカのエボラ(出血熱)とか中国のSARS(重症急性呼吸器症候群)とか
いろんな感染症と立ち向かってきました。
でも、自分が感染症にかかる恐怖は、そんなに感じたことはないです。
ダイヤモンド・プリンセス号の中はものすごい悲惨な状態で、心の底から怖いと思いました。
手すりや絨毯に至るま、でどこにウイルスがいるかわからない
これはもうCOVID-19に感染してもしょうがないんじゃないかと本気で思いました。』

エボラ出血熱やSARSでさえ、きちんと対処していれば怖くは無いとおっしゃっています。

それが、大型船とは言っても限られた空間の中で
すでに新型のウイルスに感染した人が出ているのに、
『汚染された地帯と安全とされる地帯との区別が何もなされていなくて、
ましてや感染症の専門家さえ常駐していない。
クルーの方もN95(医療用マスク)をつけてみたりつけなかったり、
発熱している人が自室を出て、医務室まで歩いて行っている。
陽性と判定されて病院へ向かうために下船する患者と
廊下ですれ違うなど、非常識でありえないことだ。』と

乗員の中にも陽性で発症してしている人も出ている環境の中で、
自室待機と言われても、食事を配る乗員からウイルスをもらう可能性だってあるわけです。

岩田医師は現状を憂い進言するつもりでいたのに、
何かしらの圧力によって下船・撤収を余儀なくされてしまった。

『できるならば学術界とか国際的な団体に、日本に変わるように促していただきたいと思います」
と話されていて、その切実さが伝わってくる。

香港で下船した乗客がすでに感染した状態で5日ほど船内にいたことを思えば、
安全地帯と危険地帯とを分けるのは難しい状況だったかもしれない。
だが、政府が危機意識をもっと高く持ち、
岩田医師の様に感染症の専門家によって
徹底的に感染拡大を食い止める措置がとられていたならば、
日に日に患者が増えるという惨事は抑えられたのではないかと思ってしまう。

素人がこんな事を言うのは良くないのかもしれないが、
隔離状態にいた乗客のはずなのに感染者が増え続けたのは、
船内の消毒や感染が危ぶまれる人の完全隔離が出来ていなかったのだろうと推測してしまう。

ウイルスの蔓延した空間に長く閉じ込められて、
毎日不安と退屈に過ごしていた方々を思うと気の毒でならない。

他国の方も自国に帰っても結局待機させられ、
陽性反応の出てしまった方もいると報道されている。
もっと早く救い出してあげていれば
長く不安に苛まれる事も、感染することもなかったかもしれないのに。

国内での感染症への対応に対して

以前日本にSARS(重症急性呼吸器症候群)を発症した人が観光に来たとかで
凄く騒いだ時がありました。

あの時は、どの空港からどの経路でどこに立ち寄り幾日いて
どこから帰ったのか、随分ワイドショーなどで取り上げていた。

ところが今回の新型コロナウイルスの場合は、はっきりと発表しない。

どこの町でどういった関係のところへ立ち寄ったのか、
移動手段は何だったのか。
何も言わない。

もしかしたら通勤電車が一緒かもしれない、
もしかしたら同じお店で食事をしていたかもしれない、
もしかしたら病院の待合室で隣の席に座っていたかもしれない、
もしかしたら同じ学校・・・
もしかしたら隣町?この町?

大方は軽い症状で済むと報道されてるけれど、
持病を持った人は重症になりやすいとも言われている。
病院通いがやめられない高齢者を抱えている家庭では
戦々恐々の日々を過ごしている。

ましてや地元と近くの町の総合病院で、
ダイヤモンドプリンス号の患者を受け入れているという事なので
その不安は尽きない。

特に地元の病院に感染症の患者を受け入れる設備や、
専門知識を持ったスタッフがいるのだろうか。

そこへ通わなければならない患者たちの不安を取り除く努力も合わせてして頂きたい。

すでに発症してしまった人には、無事に一刻も早い回復を祈るばかりである。

政府や自治体の甘くない対応を心底願ってやまない。